軟水生活情報誌 

軟水を使用するときの重要な注意事項

軟水は、肌にトラブルに対して、かなりの効果があります。
けれども、軟水の性質を十分に理解して使わないと、かえってトラブルを引き起こしてしまうこともあります。その理由と、トラブルを避ける方法を以下でご説明しますので、ぜひ最後までお読みください。

 

▼軟水を使うと肌は石鹸カスでコーティングされません。

水道水には、カルシウム(硬度成分)が含まれています。カルシウムは、皮脂や石鹸・合成洗浄剤に含まれる油の成分(脂肪酸)と結合して、「石鹸カス」と呼ばれるものになります。洗面器やお風呂場の鏡に付着する、落ちにくい白っぽい汚れが、この石鹸カスです。付着性、防水性が高いことから、石鹸カスは「金属石鹸」「脂肪酸カルシウム」とも呼ばれ、工業界ではコーティング剤や防水剤として使われています。
 
水道水と石鹸で洗ったあと、皮膚が水をはじいていることに気づいていますか? これは肌に石鹸カスが付着している証拠。水道水で洗うと、私たちの肌はそれだけで、石鹸カスでがっちりコーティングされてしまうのです。
すべての肌トラブルの原因が石鹸カスにあるとは言えませんが、それでも石鹸カスのせいで、乾燥したり、アレルギーが悪化したり、頭皮の状態が悪くなったりしている人は少なくありません。 また、カルシウムにはものを硬くする性質があるので、水道水を使っていると、皮膚がなんとなくこわばった感じにもなります(「しらたき」が肉を硬くするのも、硬水のほうがスパゲッティが歯触りよくゆであがるのも、カルシウムのこの性質のためです)
 
軟水は、水の中のカルシウム(硬度成分)をとりのぞいたものですから、石鹸カスは発生しません。当然、肌が石鹸カスでコーティングされることもありません。カルシウムがないので、軟水で洗うと肌はふっくら、軟らかになります。
 
水道水と軟水の違いをもう一度、整理すると──
水道水を使ったとき=肌は石鹸カスで覆われている。
軟水を使ったとき=肌はまっさらの素肌になっている。
 
このため、軟水を使うと、水道水を使っているときよりも乾燥が抑えられたり、痒みが抑えられたりするのです。肌がコーティングされていませんから、軟水を使うと、有効な成分を取り入れやすくもなります。軟水のこの利点を生かして、自分の肌が必要としている有効な成分を、肌に与えてあげることもできるわけです。
 
けれども、軟水のこの素晴らしい効果は、自分の肌にあわない刺激の強い石鹸・合成洗浄剤・薬用合成洗浄剤を使ったとき、マイナスに作用します。 肌が石鹸カスでコーティングされていませんから、石鹸や合成洗浄剤に含まれる成分が、直接、ダイレクトに肌に残ることになるからでます。
 
水道水を使っても、軟水を使っても、肌にはいくらか石鹸や合成洗浄剤の成分が残ります(残留量は軟水のほうが少なくなります)。大事なことは、水道水と軟水では、肌に残る成分が違ってくるということです。このことは非常に重要なことですから、よく覚えておいてください。

 


▼オレイン酸が主成分の石鹸は要注意です。

敏感肌や乾燥肌によいとされ、多くの人に愛用されている、オレイン酸をたっぷり含んだオリーブ石けん。でもオリーブ石けんが、一概に肌に優しいとは言えないのです。
 
以下、実際に軟水で、オレイン酸が主成分の石鹸を使った方の体験をご紹介します(掲示板3月29日、やぶにゃんこさんの書き込みより引用。[ ]内は引用者の加筆)。

jun
[軟水で]オレイン酸メインの石けんを使っていた時は、頬から顎にかけて赤く腫れ上がる吹き出物が次から次に出来、ひどい時は一カ所に2〜3個出来たこともありました。吹き出物は顔だけでなく、背中にも出来たのです。水道水生活の時は同じ石けんを使っていても出来なかったので、なぜ急に吹き出物が出来はじめたのか、気になっていました。そんな時に「よくある質問」の「14 軟水ではオリーブ100%の石鹸を使わないほうがいい」を読ませていただいて、これかもしれないと思ったのです。
……略……ヒマワリ油メインの石けんを使うようになったら、五日くらいでぱったり出来なくなりました。……略……脂性ですが10〜20代の頃でさえ、これほど吹き出物が出来たことはありませんでした。私はオレイン酸が特に合わない肌質なんだと思います。
jun


やぶにゃんこさんは、水道水を使っていたとき、オレイン酸が主成分の石鹸(オリーブオイル、椿油、スイートアーモンドオイル、マカダミアナッツオイルなどを主成分にした石鹸)を、使っていました。なんの問題も起こらなかったので、軟水に切り替えてからも同じものを使い続けていたのですが、そのせいでトラブルに見舞われました。
 
オレイン酸が主成分の石鹸は、洗ったあとしっとり感が残るので、敏感肌や乾燥肌の人は特に好んで使っています。けれども、オレイン酸が過剰になると毛穴が広がり、ニキビもできやすくなって肌状態が悪化することは、科学者のあいだでは広く知られています(詳しくは「よくある質問→14軟水ではオリーブ100%の石鹸を使わないほうがいい」をお読みください)。
 
肌が石鹸カスでコーティングされていると、オレイン酸の悪い作用がゆっくり進行するので、なかなかそれに気がつくことはできません(それでも肌状態は悪化しています)。だからこそ、やぶにゃんこさんは、水道水でオレイン酸が主成分の石鹸を使っているとき、なんの問題もないと感じていたのでしょう。
けれども、軟水を使うと、肌は、ほんとうの意味で素肌になります。そのため、オレイン酸がもたらす悪い作用に対して肌が敏感に反応して、科学者が指摘しているとおりの症状がすぐに現れたのだと考えられます。
オレイン酸を主成分にした石鹸を使っていた径書房のスタッフ2名にも同じようなことが起きているので、軟水でオレイン酸が主成分の石鹸を使うのは要注意です。
 
軟水に切り替えて一か月ほど経つと、肌はほんとうの意味で素肌になりますから、脂性肌、普通肌、軽度の乾燥肌の方は、オレイン酸が主成分の石鹸をお使いになるときは、自分の肌状態をよく観察し、肌状態が悪化するようなら、石鹸を違うタイプのものに替えてみてください。パームオイル、サンフラワーオイル(ヒマワリ油)、ごま油が主成分の石鹸は、オレイン酸がそれほど含まれていないので、そのような石鹸を使ったほうがいいかもしれません。
ちなみにパームオイルはパルミチン酸が、サンフラワーオイルやごま油にはリノール酸が多く含まれています。


▼薬用合成洗浄剤には特に注意が必要です。

やぶにゃんこさん以外にもう一人、軟水に切り替えたあと、トラブルに見舞われた方がいます。
この方が使っていたのは、フケ・かゆみの原因となる菌やカビの増殖を抑える「薬用合成シャンプーとリンス」です。水道水を使っていたときには発生しなかったトラブルが、軟水に切り替えたあと、頭皮に発生しました。
 
そのため、この方は軟水に原因があると思ったそうです。けれども、軟水が原因で肌状態が悪化することはありません。欧米はもちろん、韓国でも、軟水器は多くの家庭に普及しています。イギリスでは、ノッテンガム大学医学部の研究チームが、7,640人の小・中学生を調査して「軟水地域は硬水地域に比べてアトピーの発生率が低い」と発表していますし、日本でも老人社会科学会で、高齢者の肌質が軟水によって改善したという報告がなされています(さらに詳しく知りたい方は『Soft Water Book』径書房刊をお読みください)。
 
軟水が原因で、肌トラブルが引き起こされることはあり得ないのです。
ということは、やはり薬用合成洗浄剤が原因としか考えられません。
石鹸カスでコーティングされている肌なら、薬用合成洗浄剤を使っても(長期の使用だとわかりませんが)、肌がすぐに反応を起こすことはないのかもしれません。けれども、くりかえしになりますが、軟水を使うと、私たちの肌は生まれたままの赤ちゃんの肌のようになります。薬用合成洗浄剤の成分が、そこにダイレクトに乗っかるのです。
 
軟水と一緒に刺激が強い薬用合成洗浄剤などをご使用になるときは、十分にご注意ください。肌に異常が出たら、すぐにその薬用合成洗浄剤の使用を中止してください。
薬用でなくても、合成界面活性剤、合成添加剤、防腐剤などが、肌に刺激になることもあります。水道水で使っていたときに異常が発生しなかったからといって安心せずに、軟水を使い始めたら、もう一度、その石鹸や洗浄剤が、本当に自分の肌にあっているのかを良く確かめてください。


▼お薦めできる石鹸やシャンプー

私たちが軟水と一緒に使ってほしいと思うのは、科学的な合成物が入っていない無添加石鹸や、無添加石鹸シャンプーです。刺激になる可能性のあるものを極力減らした、シンプルなものが、軟水にはあっているからです。
できるだけ、オレイン酸が主成分でなく、アルカリ残留量が少ないものを選んでください。
 
オレイン酸が主成分の石鹸には、たいてい「オリーブオイル」「椿油」「スイートアーモンドオイル」「マカダミアナッツオイル」のいずれかが主成分になっていると書かれているので、すぐにわかります。水道水を使っていたとき、自分の肌質は「脂性肌」「普通肌」「軽い乾燥肌」のいずれかだと感じていた方は、保湿性が高いと言われるそれらの石鹸はできるだけ避けて、パームオイル、サンフラワーオイル、ごま油が主成分の石鹸を使ったほうがいいでしょう。水道水で使うと乾燥すると感じるぐらいの石鹸のほうが、軟水で使うときには適していると思います。
 
無添加石鹸シャンプーも、オリーブオイルや椿油が主成分のものより、サンフラワーオイル(ヒマワリ油)やパームオイル、ゴマ油を主成分にしたものをお使いになることをお薦めします。保湿力の強いオレイン酸が主成分の石鹸シャンプーで洗ったときにくらべると、髪に余分なものがついていない感じ(実際に軽い感じ)になります。水道水で使うと髪がゴワゴワになると感じられる石鹸シャンプーも、軟水で使えば問題なく使えます。
 
アルカリ残留量の多い石鹸は、使うとちょっとピリピリするので、これもすぐにわかると思います。不安だったら、東急ハンズなどで pH試験紙 が売られていますので、それを使えば簡単に調べられます。
 
どのようなものを使うのであれ、信頼できるメーカーのものを、よく確かめてからお使いください。
 
体や髪を洗ったあとに使う化粧水やオイルなども、できるかぎり刺激の少ないものを使ってください。 私たちがお薦めする石鹸、化粧水、オイルなどは、『Soft Water Book』径書房刊で、写真とともに商品名・購入先などを紹介しています。詳しいことが知りたい方は、どうぞそちらをお読みください。

 
私たちは、石鹸カスでコーティングされた肌こそが自分の素肌と、長いあいだ信じてきました。だからこそ、水道水を使っているときに自分の肌にあうと感じたものを、軟水に切り替えたあとも使ってしまうのです。けれども軟水のおかげで、私たちはたぶん、生まれて初めて、ほんとうの自分の素肌と出会うのです。
だからこそ、石鹸も化粧品も、ここから選びなおす必要があります。
 
軟水と一緒に、自分の肌にあった、安全で、刺激が少ない、良質なものを使って、素晴らしい素肌をとりもどしてください。




本来なら販売サイトに書くべき情報ですが、「石鹸カスが肌に付着する」という事実すら、消費者の不安をあおって商品を売りつける商法と取られる可能性があるとのことで、販売サイトに書いてはいけないそうです。納得できない面もありますが、誤解を与えるようなことはできるだけ避けたいので、こちらに掲載しました。どうぞご理解ください。



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